ホンジュラス・ローズウッドは、ダルベキアステヴエンソニー属のマメ科の植物です。樹高6m~15m。径は40cm~60cmが平均の材ですが、かつては樹高30m・径75cm~1mクラスの出材もあったと言われています。
ホンジュラス・ローズウッド
分布
分布は、ホンジュラス、旧英領ホンジュラス(現ベリーズ)キンタナロー・グアテマラの一部です。かつては、キューバアンテル諸島にもわずかながら分布していました。この樹種は、かつてイギリス本国へマホガニーと共に大量に輸出(搾取)され、戦後も含めて経済的にアメリカ等にマホガニーと共に多くが伐採され、輸出されたと言います。現在は、ブラジリアンローズの代替ニューハカランダ材として、需要が特に音楽関係者に持てはやされています。その事が影となり、元々この国も含めてユカタン半島の国々は、政治が不安定で、経済発展途上国でもあり、ゲリラおよびギャング等のある意味、ローズウッドの木が消えたり、国立公園内のローズウッドの森が忽然(こつぜん)と消える事件が多発していると言われます。この木にブラジリアンローズとも違う表現がある材なので、ますます貴重なローズウッドと言えます。
ステッキとしてのホンジュラス・ローズウッド
写真①のAは、ごく一般に現れる板目(いため)系の杢柄です。Bのステッキ大曲り品は、2度とこんな杢目は見られないという小豆杢が全体に入ったステッキです(写真を拡大して見てくださいませ)。
写真②のAは、これでもローズの上杢目・笹が入ったピンク系の材です。Bは深紫色の杢目も有り、ブリジアン・ローズとステッキ材としては、遜色(そんしょく)無い材です。昔から楽器のマリンバ・木琴(もっきん)に賞用されて来ました。
現在、材の輸出が規制され、特別な条件を満たさないと日本には入ってきません。ラカッポでは、昭和50年代に輸入した物を時間を掛けてステッキ造りをしています。
写真③は、ホンジュラス・ローズウッドの珍しい小豆杢(あずきもく)です。ラカッポでは、紫檀・インドローズ・ブビンガ・メキシカン・ローズ・黒柿で小豆杢を確認していますが、二度と出ない杢目です(写真を拡大して見てくださいませ)。
ホンジュラスローズウッドの小豆杢(あずきもく)と実物の小豆と見比べてみて下さい(写真④⑤参照)。
今後、良材は望めない貴重な材の一つです。
ローズウッドの種類と分類
ローズウッドの種類と分類については、以下のページでご紹介しています。
ローズウッドについて
ホンジュラス・ローズウッドのご紹介は以上です。続いてマダガスカルローズウッドをご紹介いたします。
木族の会(樹種辞典)
ステッキの材料となる様々な貴重な樹種についてご説明いたします。
ステッキ専門店【ラカッポ】について
ラカッポは、おしゃれなステッキ製作を手がけ国内外のお客様からご好評を得ている東京新木場のステッキ専門店です。株式会社山安によってプロデュースされています。ステッキのあらゆるオリジナルデザイン、意匠(銀細工・象牙彫刻・宝飾)に到るまでオーダーメイドによる製作を承ります。アンティークステッキ、思い出のステッキの手直しについても修理を承っております。
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