英名ではマダガスカルローズ・ロイヤルパリサンダー、仏語名では単にパリサンダー・ロイヤルパリサンドルと呼ばれます。

マダガスカルローズウッド

マダガスカルローズウッド

マダガスカルローズウッドについて

マダガスカルローズウッドは、ダルべルキア属ツルサイカチ科の植物で、樹高は20m以上、直径60cm内外(近年伐採された平均寸法)です。かつてフランスの植民地時代、樹高40m、直径90cm~1m近い材があったと言われています。この材も2000年を境にピタリと日本への輸入がありません。現在もマダガスカルでは、森林伐採が全面禁止で、ワシントン条約(絶滅危惧動・植物保護)条約Ⅱ類に指定されています。なぜ2000年かと言いますと、この材を周期的にストックしておき、国際相場が高い時を狙って出荷する投機を目的とする樹木金持ちが存在しているからです。

マダガスカルの国土について

マダガスカルは、植民地フランスより独立したのが1960年で比較的新しい独立国家です。植民地以前10世紀に現在の人口を持つアジア(インド・マレーシア人を祖先に持つ)の人々と、アラブ系(アフリカから連れてこられた奴隷)が混り合い人口を構成しています。原語はマラガシ語で、一般にはフランス語が使われています。

森林は島をタテに東・西に2分されていて、森林密度は東沿岸に集中しています。西側はステップ砂漠気候で、かつては森林が広がっていたと言います。現在、東海岸にマダガスカルローズが広く分布していて、中央部の山々は樹高1,000m~2,000mを超える山も有ります。大きな河川は、6河川を数え1本を除き、すべてモザンビーク海峡に注ぎます。

マダガスカルローズウッドの産地の違いについて

伐採・輸入を多く手掛けた方に聞きましたが、島の東西では無く、中央に位置するアンボントラと言う町から南部は良材の確率が低く、小径木が多く、洞(ウロ)・目割り材が多いと言います。北部は比較的良材が多いと言います。

北部産の赤紫系のマダガスカルローズの品の良い材面の色彩

写真①:北部産、赤紫系のマダガスカルローズの品の良い材面の色彩

北部産の赤紫系のマダガスカルローズの品の良い材面の色彩

写真②北部産、赤紫系のマダガスカルローズの品の良い材面の色彩

又、南部から産出される材でも、少し毛色の変わったローズウッドも見受けられますが、数は少ないと昔から言われて来ました。

マダガスカルローズウッド材の比較について

マダガスカルローズウッド

写真③

マダガスカルローズウッド

写真④

写真を見て頂ければ判る様に、インドローズウッド以上に明るい紫色を帯びていて、さすが早くからヨーロッパで家具材に利用されていた事が納得します。縞目の有る材は、ブラジルのキングウッドにも似ており、高樹齢の材面の深い紫の色彩縞は、ブリジアンローズウッドにも似ています。

各国のローズウッドの材を並べ比べた時、素人目には判断が付かないと思います。又樹齢等により、淡いピンク色の材も多く有ります。マダガスカルローズにも切削時、バラの芳香があります。この様に色彩にバラ付きが有るので、当り外れが多いと言われているのかもしれません。

マダガスカルローズウッド

写真⑤

マダガスカルローズウッド

写真⑥

「A」「B」「C」と同じマダガスカルローズでも色彩の強弱が違っています。

今後のマダガスカルローズウッドの行方について

マダガスカル島は、日本の国土の1.6倍の広さが有り、かつては森深く緑で覆われていたと言います。18世紀、フランスの植民地になってから、1950年までの約150年間は、プランテーション(サトウキビ・バニラビーチ・バニラビーン)や、黒鉛の鉱山開発が進み、又ローズウッド・黒檀類の経済的価値を生む樹木が切り倒され、フランス及びヨーロッパへと運ばれました。又この国は、貧困と経済的自立の遅れが起因し、焼畑農業や違法伐採が2000年まで続き、今では国立公園を含む森林は、日本の1/2近くしか残っていないと言われています。動植物の数は、12,000種を数えましたが、既に800種が消えたと言われています。

そこに住む有名なキツネザル・アイアイ等が早くより犠牲になっており、将来は早くから地元民から守られた樹齢1,000年を超す”バオバブ”の木だけが、ここ200年を見詰めて来たと思います。今後の材の輸入は、まったくありません。昭和40年~50年に日本に入った材を再製材するしか手はありません。

すでに幻化しているマダガスカルローズウッド材

写真⑦:すでに幻化しているマダガスカルローズウッド材

ステッキとしてのマダガスカルローズウッド

ステッキとしてのマダガスカルローズウッド

写真⑧

ステッキとしてのマダガスカルローズウッド

写真⑨

不足を早くから業界で言われて続けて来たので、ある程度のストック在庫は確保しております。もし需要が多くあった場合は、現状対処出来ないのが実情です。ハンドル材になる材は、多目に確保しております。

ローズウッドの種類と分類

ローズウッドの種類と分類については、以下のページでご紹介しています。
ローズウッドについて

マダガスカルローズウッドのご紹介は以上です。続いてマサランデューバをご紹介いたします。

木族の会(樹種辞典)

ステッキの材料となる様々な貴重な樹種についてご説明いたします。

木族の会(樹種辞典)

ステッキ専門店【ラカッポ】について

ラカッポは、おしゃれなステッキ製作を手がけ国内外のお客様からご好評を得ている東京新木場のステッキ専門店です。(有)東京数寄屋倶楽部によってプロデュースされています。ステッキのあらゆるオリジナルデザイン、意匠(銀細工・象牙彫刻・宝飾)に到るまでオーダーメイドによる製作を承ります。アンティークステッキ、思い出のステッキの手直しについても修理を承っております。

会社概要

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