商品、作品解説

希少材　”カリビアンパイン”

御客様が選ばれた大曲がりステッキの材料は、今ではほとんど見ることがないカリブ諸島・中南米沿岸から産する通称”カリブ松(カリビアンパイン)”

古くは大航海時代、帆船等の修理材の利用需要が多くあり、備蓄量も底をついた状態で、まして現在大径材の日本への輸入がありません。

これに似た話は古代ローマ時代に遡ります。かつて地中海沿岸山岳地に多く繁茂していたレバノン杉、直材で大径材があるゆえに都市の発達とともに建築材や軍船建造に伴う需要増大により大量に伐採され時代とともに現在レバノンの山岳に保護林として残されているに過ぎず、そのレバノン国旗の中に象徴として描かれています。

カリビアンパインは材の持つ油脂が多く曲げるのに一苦労します。その分反発があり唐木類のような重量もなくしかも堅牢です。塗装はガラスウレタン塗り仕上げです。

学生時代のラグビーの思いをステッキに

御客様は50代の方で学生時代東京六大学の一つ法政大学ラグビー部に所属していたそうです。大曲がりトップ座には全日本ラグビーのマークでもある櫻(さくら)から花を一輪と葉を銀細工で散らしてあります。

ネック中リングにイニシアルが彫られ廻り帯にラグビーボールと母校の法政のHの校旗前後に櫻の葉が絡んでいます。

石突き部分もすべて銀細工。櫻の葉が上向きに巻かれています。

デザインから引渡しまで約3か月半を要した作品です。

ステッキケースも特注品。牛革に黒毛馬の毛皮をフタにした作品です。

手掛かりの手紐は三重伊賀上野の手織正絹(三分紐)(矢筈柄)。ご覧のように木部との色彩がマッチしています。

偶然今年はラグビーワールドカップが日本で開催されます。観戦席でこのステッキを持つ御客様が想像できます。

ご依頼の御客様よりコメント

私は学生時代ラグビーをやっていて身長体重も人並み以上にあります。50歳に入り丈夫でしかも人とは一味違うお洒落なステッキを持ちたいとかねがね思っており、仕事帰りや土日家内と共にデパートやステッキ店巡りをしていました。

もちろん価格のこともありますが、人と違ったステッキとなるとなかなか無いもんだと感じていたところ、パソコンで特注専門店があることを知り半信半疑の心持で店へ伺ったわけです。

最初は敷居が高い店と感じましたが、主人と木の話を通じて人柄を知り決めました。私の要望を良く聞いてくれて、銀細工の下絵を何枚も書いていただき、また予算も合わせてもらい出来上がった細部の出来のすばらしさに満足しています。

ラグビー部のOB会の集まりに出席する日を楽しみにしています。

東京O.H様

価格

オーダー価格デザイン含む本40万円～50万円の価格帯の作品です（販売済）。本銀（925）の総重量と使われる銘木材のランクによっても価格は変動します。

カリブ松大曲がりステッキのご紹介は以上です。続いて本煤竹ステッキをご紹介いたします。

オーダーメイドステッキ作品集

オーダーメイドステッキ商品情報

ラカッポのオーダーメイドステッキは、お客様のご希望やご要望にもとづいた完全オーダーメイドに対応しております。世界中から選りすぐった貴重材にて仕上げたハンドル・グリップ、支柱・棒、石突、装飾品などあらゆるラインナップを揃えております。

オーダーメイドステッキ商品情報