栃の木のコブは2種類あります。一つは高齢樹と言われる樹齢300~400年を数えるような幹肌部分にコブ状の凹凸や杢が重なり波状隆起した物もコブと言います。この様なコブを持った材は中心部に洞(ウロ)を抱える木が多いと言われています。もう一つは、動物(月ノ輪熊)の爪研ぎや虫害、気象(台風や枝折れ)条件が加わり、傷口から発生したコブの突起状の物です。採取時は写真の黒い先部分に細かい小枝や徒長枝(ひこばえ)や吹芽が必ずあります。
栃(とち)・瘤(コブ)その2
写真②は、コブを輪切り製材した材です。黒い吹芽・枝跡を避けてステッキハンドルを取材します(写真③)。
コブ材は欠点を除くとハンドル材が取れる部分は限られていますが、杢目の形状が詰まっていて面白いハンドル材が写真④⑤のハンドル材の様に拭き漆しや少し色付けを施し磨き上げますと製品に重厚さが加わります。
栃コブのゆくえ
すべての栃材にコブはありません。正に自然の造形美から生まれます。コブ自体、母樹から切り離しますと杢目が詰まっている分、水分が有る為、乾燥するまで時間を要し、狂いや割れが多く生じます。材を和紙などで包み、日影・倉庫内でゆっくり3~5年時間をかけて乾燥させます。
ラカッポでは年々少なくなった大径材や美しい杢目柄を持った貴重な銘木材を大切にし、木の一番良い所を引き出す事に重点を置いています。
栃(とち)について
以下のページで栃(とち)について、栃(とち)・瘤(コブ)その1、栃(トチ・)瘤(コブ)その2についてご紹介しています。合わせてご覧下さいませ。
栃(とち)・コブその2のご紹介は以上です。続いて南天(なんてん)をご紹介いたします。
木族の会(樹種辞典)
ステッキの材料となる様々な貴重な樹種についてご説明いたします。
ステッキ専門店【ラカッポ】について
ラカッポは、おしゃれなステッキ製作を手がけ国内外のお客様からご好評を得ている東京新木場のステッキ専門店です。株式会社山安によってプロデュースされています。ステッキのあらゆるオリジナルデザイン、意匠(銀細工・象牙彫刻・宝飾)に到るまでオーダーメイドによる製作を承ります。アンティークステッキ、思い出のステッキの手直しについても修理を承っております。
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