蔦(つた)の木

蔦(つた)の木

蔦(つた)の木について

蔦(つた)は、ツタ科・ブドウ科・つる性・落葉性の草木の総称です。アマツラ・ナリジタ・モミジツタなどの別名があります。英名のアイビーは、コウギ科・キジタ属を指す事が多く、日本産の蔦(つた)とは別種になります。語源は木々などに絡み、建物壁や岩壁を伝って伸びる習性から転じて”つたう”が”つた”と変化し呼ばれる様になったと言われます。

紅葉が美しい蔦(つた)

写真①:紅葉が美しい蔦(つた)

木々に絡む蔦(つた)。太い幹が覗いて見えます。

写真②:木々に絡む蔦(つた)。太い幹が覗いて見えます。

蔦(つた)のステッキ素材を捜す

表紙の蔦(つた)のステッキ完成大曲り品の径は30mm前後を使います。蔦(つた)は御存知の様に、木々や岩に絡み成長を続けます。曲がって上へ下へ、又斜めにも伸び上ります。たった30mmの径の太さになるのに年数を要し、長さ1m30cm前後のまっすぐな材が必要で、一見山に入り直材と見ても、近くで見ると大なり小なり曲りが必ず有ります。多少曲がった材を早い内に切り、熱を加え矯正しても長い年月の内、元の様に戻る性質があります。山取りした材は、一旦、水に漬け込み(虫害等を除きます)、暗い場所でゆっくり時間を掛け乾燥させます。更にヒゲ根を取り、皮を取り除き、大曲り加工まで5年程掛かります。蔦(つた)の大曲りステッキは、多くの条件が揃わなければならず、難易度・貴重性から、南天・蔦(つた)は、双璧と言っても過言ではありません。

直材のめずらしい蔦(つた)の素材

写真③:直材のめずらしい蔦(つた)の素材

蔦(つた)の大曲りステッキ(完成品)と南天の素材の比較

写真④:蔦(つた)の大曲りステッキ(完成品)と南天の素材の比較

写真④は、蔦(つた)の大曲りステッキ(完成品)と南天の素材の比較です。

  • ①は、蔦(つた)の大曲りステッキ(完成品)
  • ②③は、曲りが目立つ南天の素材

建築材としてめずらしい使い方

裏千家流儀の茶室

樹齢何百年分か?見当も付かない蔦(つた)の床柱

写真⑤樹齢何百年分か?見当も付かない蔦(つた)の床柱

写真⑤は、おそらく裏千家流儀の茶室です。咄々斎(とつとつさい)好みの8帖間の写しと思われます。これ程の直材で太さの蔦(つた)の床柱は見た事がありません。樹齢何百年分か?見当も付きません。

更に知りたい方は、「咄々斎裏千家茶室」で検索して調べてみて下さい。

もう1つ使用例と茶室があります。上記の茶室の本歌(ほんか:写し物の元)が、京都裏千家流家元邸内にあり、床柱は又、玄斎一橙・手植の五葉松の床柱、床框は四国高松藩拌領品の蔦(つた)の框(かまち)が使われています。この材も見事な一品です。

表千家流儀の伝来品

写真⑥は、蔦(つた)の硯箱です。直径90mm近い材で、漆しが施されていますが、皮肌を上手に生かし、蔦(つた)の蒔絵が描かれていて、銀製の水滴(すいてき)など、正に美術工芸品と言えます。

蔦(つた)の材を用いた"文硯筥"

写真⑥蔦(つた)の材を用いた”文硯筥”

茶道の世界では、蔦(つた)を始め山葡萄(やまぶどう)などの太い材を生かした水指(みずさし)小さな物で茶杓(ちゃしゃく)があり、茶器では吉野山中から取材した蔦(つた)から作られた後醍醐天皇手造りの金輪寺(きりんじ)茶器が有名です。

又蔦(つた)を題材にした透し彫り欄間も家紋と共に広く使われて来ました。

蔦柄透し彫り欄間(らんま)

写真⑦蔦柄透し彫り欄間(らんま)

もう1つの貴重材、葡萄(ぶどう)

日本では弥生時代すでに山ブドウを食していて、多くの遺跡で確認されています。明治の初めの頃には、ヨーロッパブドウの苗木が持ち込まれています。日本のブドウ科目は、山ブドウ・サンカクズル・アマズルを含めて7種類が有り”蔦”も入ります。めずらしい”ブドウ”の木の写真ですが、直径17~20cm程有り、この太さですと茶道具の水指に使えます。ラカッポではこの大きさの材は扱った事がありません。栽培種のブドウなのか?山ブドウなのか?わかりませんが、杢目は雲が重なり合う不思議な杢目を持っています。

珍しい太さのブドウの太い幹

写真⑧①は夏用のバカラの水指、②は珍しい太さのブドウの太い幹

ブドウの太い幹と蔦(つた)の木を使った大曲りステッキ

写真⑨ブドウの太い幹と蔦(つた)の木を使った大曲りステッキ

いずれにせよ太さが有り、直材であれば床柱・床框にも使へ、南天・蔦と共に非常に価値有る材の1つと言えます。山ブドウを使った建築材は見た事がありません。

蔦(つた)の木を使った大曲りステッキ

ラカッポでは蔦(つた)の大曲りステッキはこの1本だけです。銀総飾りは上原万征氏の作品で、大曲りのトップは蔦(つた)の花芽が彫られ、全体に”蔦(つた)の葉”の陰陽で秋の紅葉を表現しています。”幸運を絡み取る”の縁起物として蔦(つた)本体・蜘蛛の巣と二匹の蜘蛛が彫られ、美しい日本の秋を表現しました。皆様も登山やハイキングなど、行楽に行かれた時”蔦(つた)”を思い出して楽しみながら見て下さい。

蔦(つた)の木を使った大曲りステッキ

写真⑩蔦(つた)の木を使った大曲りステッキ

ステッキ石突き部分

写真⑪ステッキ石突き部分

ステッキ胴の銀飾り

写真⑫ステッキ胴の銀飾り

ステッキ胴の銀飾り

写真⑬ステッキ胴の銀飾り

大曲りトップの銀飾り「蔦(つた)の花芽」

写真⑭大曲りトップの銀飾り「蔦(つた)の花芽」

又この作品は、松尾芭蕉の”奥の細道”ならぬ作品名は”蔦(つた)の細道(ほそみち)”と付けました。

蔦(つた)の木のご紹介は以上です。続いて籐(とう)をご紹介いたします。

木族の会(樹種辞典)

ステッキの材料となる様々な貴重な樹種についてご説明いたします。

木族の会(樹種辞典)

ステッキ専門店【ラカッポ】について

ラカッポは、おしゃれなステッキ製作を手がけ国内外のお客様からご好評を得ている東京新木場のステッキ専門店です。(有)東京数寄屋倶楽部によってプロデュースされています。ステッキのあらゆるオリジナルデザイン、意匠(銀細工・象牙彫刻・宝飾)に到るまでオーダーメイドによる製作を承ります。アンティークステッキ、思い出のステッキの手直しについても修理を承っております。

会社概要

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コンセプト

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購入前の知識

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商品情報

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