日本産・紅葉の元原板・大曲り含む製品

写真①:日本産・紅葉の元原板・大曲り含む製品

カエデ科は、世界で100種以上有り、日本でも20種以上確認されています。よくモミジ・イタヤカエデ・メープルを混同され、一緒だと言う方がいますが、それは違います。日本では、イロハモミジを代表に、オオモミジ・ヤマモミジ・コハウチワカエデ・オオイタヤメイゲツなど、一般に紅葉(こうよう)時の秋の中、真紅を中心に色付く葉もカエデと異なり深く切れ込みが有り、紅葉(こうよう)の黄から紅赤に染まる植物です。樹高は、10m~20m・径は30cm~40cmが平均ですが、70cm~80cmを越える物も見掛けます。昔から、渓流沿いの景勝地に分布(人が後から植林した地域もあります。)します。庭の園芸種を含めると、日本だけで100種有ると言われています。

紅葉(もみじ)について

ステッキとしての紅葉(もみじ)

紅葉(モミジ)は楓(カエデ)と違い、上品な杢目立ち

写真②:紅葉(モミジ)は楓(カエデ)と違い、上品な杢目立ちち

楓材(外国産も含めて)よりも、材質は白く杢目も笹目のように柔かい写りがあり、ステッキとしては紅葉に軍配が挙がります(写真②を拡大して見て下さい。紅葉特有の杢目の繊細さがわかると思います。)。紅葉(モミジ)は楓(カエデ)と違い、上品な杢目立ちです。

よくある質問と回答

Q:紅葉とイタヤカエデの原木(げんぼく)を見て、分別できますか?

A:葉枝を取り払った原木(げんぼく)状態では、皮目を取って見ても、まったくプロでも判別出来ません。特に半製品となって、板材が出品されると、更にわからないのが現状です。

今まで扱う業者・同業者でも、楓・紅葉かと聞く人も(セリ時)いませんでした。それは、プロでも”モミジ=イタヤカエデ”が頭の中に最初から一緒だと、インプットされているからです。

しかし、埼玉の優良出品荷主に、材の来歴(らいれき)などをしつこく聞く事があり、だんだんモミジとイタヤカエデの違いが100%ではありませんが、当てる確率を経験で上げて行けばならず、苦労しました。現在紅葉の柾盤で、柾面に銭型をした面白い杢をした物が2丁有るので、大曲り製品に挑戦します。紅葉は、産地から出材する事があまり無く(当たり前ですが、景勝地の紅葉(こうよう)で観光として人を呼べる為)、ほとんどの市場でも出品は、イタヤカエデです。

Q:紅葉(もみじ)の由来を教えて下さい。

A:絹の紅色の物を”もみ”と言い、紅絹擢り(もみずり)の両方の言葉から転化し”もみじ”になったと言うのが定説ですが、呼び名の由来は諸説あると言います。しかし、古来、万葉の時代から紅葉(もみじ)は、詩に詠まれている事を思うと、この説が正しいと思います。

Q:紅葉(こうよう)で一番美しいとされる国はどこですか?

A:それは我国、日本です!!その理由は、以下の通りです。

  • ①日本の秋は、長くて期間中日当たりが良く、紅葉(こうよう)時、気温の寒暖の差が大きい事です。
  • ②日本の国土は、昔から”山紫水明(さんしすいめい)”と言われます。どの場面、どの場所でも不思議と赤色の写りが良い風景がいろいろあります。
  • ③特に紅葉を鑑賞する事が、既に奈良時代より始まっていて、源氏物語に”紅葉賀”が出て来ます。奈良時代から”紅葉狩り”、”紅葉の葉合せ”の遊びにも発展するぐらい、文学歴史上も日本人と深いつながりがあった為と言われています。
  • ④名勝地と言われる所には、花と人との繋がりがあり、桜の例もあるように、紅葉(もみじ)も人により、植林された経緯がある場所もあります。
Q:他に紅葉に関わる事はありませんか?

A:竜田川(たつたがわ)です。竜田は、秋の紅葉を守る神様を”竜田姫”、春の花を守る神様を”佐保姫”と言い、佐保・竜田は共に奈良県大和地方に地名があります。そこを流れる大和川に注ぎ込む支流があります。源流は生駒山(いこまやま)から流れ出て、斑鳩(いかるが)の里に合流するまでの川を竜田川と言います。紅葉(もみじ)の紅葉が美しく、古来より歌に詠まれました。

話は変わりますが、魚・鳥・鯨肉などを片栗粉をまぶして油で揚げた物を”竜田揚げ”と呼びます。揚げた物が竜田川に、川面いっぱいに浮かぶ紅葉色に見立て、竜田揚げになったと言います。私の小さい頃、小学校の給食で一週間に一度は、鯨肉の竜田揚げでした。

私に関係がある事がもう一つあります。東京中央区宝町に、紅葉川(もみじがわ)の表記があります。江戸城内の紅葉山から出ずる川を途中人工川を造り、現在の日本橋高島屋デパートを日本橋と直角に出来た川です。江戸時代から紅葉山から流れる紅葉(もみじ)に因んで名付けられたと言います。その高島屋デパート前にあった丸善デパート(現在日本橋プラザ)裏にあった中央区立紅葉川中学を私は通っていました。

造園家は、紅葉の木は南面庭の西方に植えよと言います。夕陽木として夕日に映える紅葉を鑑賞する為と、一日の心を癒すと言われています。”千早振る神代も聞かず、竜田川からくれないに永くくる”とは、紅葉の木地色では無く、飴色の拭き漆が紅葉の名所を彷彿とさせる大曲りの逸品です。

紅葉(もみじ)のご紹介は以上です。続いて柳(やなぎ)コブをご紹介いたします。

木族の会(樹種辞典)

ステッキの材料となる様々な貴重な樹種についてご説明いたします。

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