アフリカン・ブラックウッドは、マメ科です。学名は、ダルベルギア・メラノキシロンです。産地は、スーダン・セネガル・トーゴを中心に、西アフリカから南アフリカまで数は少ないですが、生育分布しています。別名、ブラック・ローズウッド、トロピカル・ハードウッド、ムピンゴ(現地国のスワヒリ語)です。楽器関係では、”グラナディア”とも呼びます。

アフリカン・ブラックウッド材

写真①:アフリカン・ブラックウッド材

写真①はアフリカン・ブラックウッド材です。小径木の為、巾は狭い材しか取れません。又長さも2mを超す材は稀です。

アフリカン・ブラックウッドについて

樹高は10m内外・径25cm~30cm止まりの小径木です。生育場所は、サバンナ気候帯の小石・砂礫地に根をおろします。ローズウッドのダルベルギア属の中でも、変わった存在で樹形も悪い為、欧米への輸出は2mまでの短材積み出しとなります。

材面・用途

楽器(オーボエ・フルート・クラリネット・バグパイプ)などの主唱管に使用されます。かつては、中米西インド諸島産のマメ科のコカスウッドが同じ用途で使われて来ましたが、現在はほとんどブラックウッドに取って変わりました。その他、小物家具・象嵌細工に使われます。

世界でもっとも硬く密度の高い材、しかも油分が有る為、古代エジプト・ギリシャの家具等に使われていたのは、このブラック・ウッドですが、当時、ナイル川上流の未開地、ヌビアを通じて、象牙・毛皮と共に、貢ぎ物としてエジプトに入りました。近年まで同じ黒い材をエボニーとヨーロッパの人々が混同され、フランス語のエベヌ(黒檀を意味する)材として、流通していたと言います。

アフリカン・ブラックウッド

写真②:アフリカン・ブラックウッドの原板とステッキ

写真②はブラックウッドの原板です。「A」「B」はブラックウッド、大曲りステッキ品、「C」は小径木ながら、白太の浅い部分も生かしてお洒落を演出した大曲りステッキ品です。

ブラックウッドの逸話

アフリカのスワヒリ部族には、ムピンゴ(ブラックウッド)を評して、まるで夜の様に遠くまで見えて、材は光を放ち、星を映し出し、黒紫色の1枚の布を見ている様だと表現しています。

エベヌとブラックウッド

エベヌは黒檀を意味するフランス語ですが、ブラックウッドを産出する国々とリンクするように、ナイジェリア・カメルーン・カボン・コンゴなど、アフリカンエボニーカキノキ科(アフリカ黒檀)が産出します。黒檀材の中には、セイロン黒檀の様に真黒(まぐろ)材も取れ、本来のブラックウッドと共に出荷していた時期が有り、アフリカン・ブラックウッドとアフリカン・エボニー(黒檀)は混同し、世界に発信されていました。

アフリカン・ブラックウッドは、油分を持ったローズ・ウッド系の樹木で、今日、カキノキ科のアフリカン・エボニーとはっきり区分されています。

アフリカン・ブラックウッド

写真③:アフリカン・ブラックウッドの短材

写真③は、全てアフリカン・ブラックウッドの短材ですが、「A」だけは油分等が有る為、磨きを掛けています。艶が出て美しい材面です。

ローズウッドの種類と分類

ローズウッドの種類と分類については、以下のページでご紹介しています。
ローズウッドについて

アフリカン・ブラックウッドのご紹介は以上です。続いてアレルセ(アレルシ)をご紹介いたします。

木族の会(樹種辞典)

ステッキの材料となる様々な貴重な樹種についてご説明いたします。

木族の会(樹種辞典)

ステッキ専門店【ラカッポ】について

ラカッポは、おしゃれなステッキ製作を手がけ国内外のお客様からご好評を得ている東京新木場のステッキ専門店です。(有)東京数寄屋倶楽部によってプロデュースされています。ステッキのあらゆるオリジナルデザイン、意匠(銀細工・象牙彫刻・宝飾)に到るまでオーダーメイドによる製作を承ります。アンティークステッキ、思い出のステッキの手直しについても修理を承っております。

会社概要

会社概要

会社概要

コンセプト

コンセプト

コンセプト

購入前の知識

購入前の知識

ステッキ購入前の知識

商品情報

商品情報

商品情報

お問合せ・ご来店予約

ステッキ専門店ラカッポは、お客様のご要望をお伺いさせていただきながらフルオーダーメイドでステッキを製作、販売させていただいております。ご来店の際は、事前にご来店予約をお願いいたします。また、ご不明な点などございましたらお気軽にお問合せくださいませ。みなさまのご利用、お待ちしておます。