梅(うめ)・紅梅(こうばい)

梅(うめ)・紅梅(こうばい)

原産地は中国中~南部(江南)地方が原産と言われています。バラ科の落葉小高木で、サクラ・スモモ亜科に属していて、アンズとも仲間です。樹高は5~10m、直径30~40cm、古木では50~60cmを超える物もあります。日本には弥生時代に朝鮮半島を経由して日本に入ったとされ、最近弥生の遺跡発掘調査で明らかになりました。奈良時代には、梅実の活用として、薬木(烏梅(うばい)未熟な青梅実を黒焼き燻製にした物)を改めて日本に持ち込みました。梅の語源は、中国語の”メイ”が転じて梅(うめ)になったと言われています。現在、園芸種・梅実木を合わせて600種を数えます。観賞花としての白梅は、奈良・平安時代を通じて特に万葉集に多くの歌が詠まれています。紅梅は中国から改めて持ち込まれたり、日本の白梅とスモモ・アンズ類との自然交配も含めて、鎌倉時代以降と言われています。

梅(うめ)・紅梅(こうばい)について

梅の材の利用は、ステッキも含めて紅梅材の方が良材が多いと昔から言われています。違いは材の緻密さ色彩の沈み込み、艶の良さが言われて来ています。写真①は、樹齢80~100年の紅梅の木から取材した玉杢・縮杢の有る材です。

樹齢80~100年の紅梅の木から取材した玉杢・縮杢の有る材

写真①:樹齢80~100年の紅梅の木から取材した玉杢・縮杢の有る材

よくある質問と回答

Q:白梅と紅梅の見分け方は?

A:早春の花芽や咲いた所ですぐにわかりますが、枝を折って小口を見ると材の違いは一目瞭然です。

白梅と紅梅の比較

写真②:白梅と紅梅の比較(向かって左が白梅、右が紅梅)

大枝を落とさなくとも小枝でも白梅と紅梅は判断が付きます。

主に実を取る品種はほとんど白梅系の木です。

様々な使用材例

写真③:様々な使用材例

  • A:皮を付けたままで使用する材
  • B:小物材使用材
  • C:ステッキ用使用材
  • D:ステッキ大曲り品
  • E:めずらしい梅の根・地中コブ
Q:梅の材料の用い方、使い方を教えて頂けますか?

A:材の緻密さと艶の良さから、古くから茶道具によく使われます。香合・茶器・棚板・茶杓などがあります。小物使いでは、数珠・算露盤(ソロバン)玉にも使います。

紅梅で作られた茶道で使う炉縁(ろぶち)

写真④:紅梅で作られた茶道で使う炉縁(ろぶち)

写真④は、紅梅で作られた茶道で使う炉縁(ろぶち)です。伝来の茶道具作品の中には、白梅系の梅材の使用例は不思議とありません。

Q:茶室・数寄屋建築材の使われ方について教えていただけますか?
直径30cm近い紅梅の床柱を使ったビル内の立礼茶室

写真⑤:直径30cm近い紅梅の床柱を使ったビル内の立礼茶室

A:写真⑤は、直径30cm近い紅梅の床柱を使ったビル内の立礼茶室です。詫び・寂びの極地の茶室空間には、梅の皮付小丸太や壁止り材・框(かまち)材など取り合わせに用いられます。

梅は古木となっても力強く芽吹き、肌寒い早春に開花する事から、”松竹梅”を三寒の友と呼び、さらに菊・蘭(らん)・竹・梅で四君子とし、祝事慶事の象徴とされて来ました。

捻梅

捻梅(”かわいらしさ”さへ感じられる”捻梅”透し彫欄間)

捻梅(”かわいらしさ”さへ感じられる”捻梅”透し彫欄間)

梅にウグイス

梅にウグイス

梅にウグイス

彫刻欄間の四君子

彫刻欄間の四君子

彫刻欄間の四君子

梅だけのモチーフ柄や四君子と呼ばれる縁起物として、日本の家屋の欄間(らんま)として多くの作品を残しています。

まだまだ梅に関しては、新しい発見があると思います。

梅(うめ)・紅梅(こうばい)のご紹介は以上です。続いて埋れ木(うもれぎ)をご紹介いたします。

木族の会(樹種辞典)

ステッキの材料となる様々な貴重な樹種についてご説明いたします。

木族の会(樹種辞典)

ステッキ専門店【ラカッポ】について

ラカッポは、おしゃれなステッキ製作を手がけ国内外のお客様からご好評を得ている東京新木場のステッキ専門店です。(有)東京数寄屋倶楽部によってプロデュースされています。ステッキのあらゆるオリジナルデザイン、意匠(銀細工・象牙彫刻・宝飾)に到るまでオーダーメイドによる製作を承ります。アンティークステッキ、思い出のステッキの手直しについても修理を承っております。

会社概要

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コンセプト

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購入前の知識

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商品情報

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