サティーネは、南米ブラジル・ペルー・ギアナ・パナマ・ベネゼエラ等に広く分布しています。かつては樹高15m~20m、直径40cm~60cmと表記されている事がありましたが、長年、材の供給が続いた為、備積量の減少に伴い現在直径30cmを越す赤身が採材出来る量は少ないと言われ、貴重な材となっています。原産地の1つブラジルでは、この材を”ムイラピランガ”と呼んでいます。

サティーネ(ムイラピランガ)

サティーネ(ムイラピランガ)

サティーネ(ムイラピランガ)について

クワ科のこの樹木製品は、もともと日本への輸入量が少ないと言います。事実ブラジルのパラ・アマゾナス各州でも、点々と森林の中で分布している状態と言います。

材面の特徴”血の色”

血の様な色彩から、英名ではブラッド・ウッド、カーディナル・ウッドと呼ばれています。カーディナルとは、カトリック教会の要職・枢機卿が着る法衣色・紫赤色が由来です。産地各国により、ペルー(ハロサングレ)・ギアナ(サテン)・パナマ(カシケ)といずれも赤色の色を持った材の意味を持ちます。

時代利用の時期が異なりますが、赤い木の代表3種の比較です。アジアではインドの紅木、アフリカではパドック、南米ではサティーネを取り上げて同条件(乾燥済材)で材面をプレナー掛けし、アルコールを含ませた白い布で拭いて、赤い色素の出具合を比較してみました。赤い色素が1番出たのが紅木・パドック・サティーネの順です。新材時や製材時で見比べたら違う結果になっていたかもしれません。紅木は丸太製材すると正に”鮮血”色です。血の色・血その物や表現は、国々や人によって捉え方が異なります。世界を見渡すとカナリア諸島には千年の流血樹があり、サウジアラビアにも流血木なる物があると言います。どれ程、血の色に近いのか、実験したいものです。

紅木、パドック、サティーネの比較

写真①紅木、パドック、サティーネの比較

紅木

写真②紅木

パドック

写真③パドック

サティーネ

写真④サティーネ

サティーネ材の利用について

指物細工・寄木加工・ステッキに始まり、近年では木軸ペン製作、数珠やアクセサリー、小物まで広く使われています。欧米ではバイオリンの弓材(フエルナンプーコ)の代替品にも使われます。両材共に良材が少なくなった為、カーボン製弓も広く普及しています。

サティーネ最高材2種とは

一般のサティーネ材の中で灰赤色・深濃赤色・黄金色を含む濃いストロベリー色と産地により異なると言われ、昔から特に鮮やかな”血色”を持つブラジル産(ムイラピンランガニ)、ギアナ産(サティン)の両材が最高と言われています。共通して少し不快な焦げた香りが切削時にあります。

ステッキとしてのサティーネ

現在長材・巾広板材が取材出来る材が日本に入荷していません。セパレートタイプのシャフト・ハンドル材が製作可能ですが、”血の色”の物語が付く良材が手に入れば、大曲りステッキを試みたいと思います。この材は、材面に特殊な杢目が出る木ではなく、赤色の色彩と柾目が通った材なので加工はし易いと考えます。

ステッキとしてのサティーネ材

写真⑤ステッキとしてのサティーネ材

サティーネ(ムイラピランガ)のご紹介は以上です。続いてサペリ(レッドサペリ)をご紹介いたします。

木族の会(樹種辞典)

ステッキの材料となる様々な貴重な樹種についてご説明いたします。

木族の会(樹種辞典)

ステッキ専門店【ラカッポ】について

ラカッポは、おしゃれなステッキ製作を手がけ国内外のお客様からご好評を得ている東京新木場のステッキ専門店です。(有)東京数寄屋倶楽部によってプロデュースされています。ステッキのあらゆるオリジナルデザイン、意匠(銀細工・象牙彫刻・宝飾)に到るまでオーダーメイドによる製作を承ります。アンティークステッキ、思い出のステッキの手直しについても修理を承っております。

会社概要

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コンセプト

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購入前の知識

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商品情報

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