ユーカリは、オーストラリアの大地(タスマニア・ニュージーランド)に約600~700種有り、動物のコアラが好んで食するのは有名ですが、この中の何種類しか食しません。意外に知られていませんが、スペインを始め東欧のポーランドにも自生しています。
ジャラ(ユーカリの根瘤)について
ご紹介するジャラの親木は、樹高30~40m有り、直径が1mを超す物も珍しくありません。この大きさでも現地では中径木扱いとなります。この材の根によくコブが発生します。この理由は、材が分布するオーストラリア西部の気候が関係します。
オーストラリアの北部は熱帯雨林・中央部は砂漠帯・南部の温帯その中間に亜熱帯気候と変化にとび、この材の生育地は、西部オンブローからパースにかけての沿岸部に有ります。
オーストラリアは日本と夏・冬が反転していて、年間雨量は6月~8月の雨期であっても3ヶ月で60~80mmしか雨量がありません。従ってユーカリの特性で有る大木を支える為、深根性の根を地中深く張ります。そうした材の中に根が風に長期に揺られる為、根コブ・地中コブが出来ると言われています。
又、太古よりオーストラリアの気候も大変化した時期が有り、現在ステップ砂漠化した地帯より昔のユーカリの根が出土します。これらのコブの色彩から、いろいろな名前が付けられた総称がアイアンウッドと呼ばれています。
①は、コブ中央芯際に割れ、肉離れの少ないジャラのコブ材です。この様な良材はなかなか出土しません。
ジャラのコブ材は、乾燥を上手にしないと、写真②の様に中央部よりヒビ割れを起こしてきます。
写真③のように断裂した材は、用材になりません。
ステッキとしてのジャラ材
ジャラ材は、ステッキ大曲りやシャフト材にはならないので、コブの杢目を生かしたステッキハンドル材として生かせます。
よくある質問と回答
A:材の持つ耐熱・耐火・耐久性があるので、エクステリア、特にデッキ材として日本にも多く輸入されています。どの種類かわかりませんが、ユーカリの葉・幹からはオイルが抽出され、アロマオイルに始まり、消毒や炎症止めに効果があるとされています。
ジャラ(ユーカリの根瘤)のご紹介は以上です。続いて白柿(しろがき)と真黒柿(まぐろがき)をご紹介いたします。
木族の会(樹種辞典)
ステッキの材料となる様々な貴重な樹種についてご説明いたします。
ステッキ専門店【ラカッポ】について
ラカッポは、おしゃれなステッキ製作を手がけ国内外のお客様からご好評を得ている東京新木場のステッキ専門店です。株式会社山安によってプロデュースされています。ステッキのあらゆるオリジナルデザイン、意匠(銀細工・象牙彫刻・宝飾)に到るまでオーダーメイドによる製作を承ります。アンティークステッキ、思い出のステッキの手直しについても修理を承っております。
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