角(つの)細工師 山鹿寿信
1965年東京深川生。幼い頃より下町文化に触れ、絵・芸術を惜しきしながら育つ。家業の峰月堂印章店を継ぎ、印刀使いを習得。その後、独学で彫刻を学び、縁あって根付師の齋藤美洲氏に師事する。現在は象牙を主に、牙・唐木を素材に和・洋を問わず新たなデザイン構図に挑戦しつつ活動中。機械彫りの作品が多い昨今、手彫りにこだわる。根強い根付けファンが多い。
美術象牙彫ステッキハンドル例
美術象牙彫例
象牙は①袋物・③喫煙具・④身近な財布の根付に至るまで、現在も広く使われています。②の左、菓子切りの隣の扇子も全て象牙です。
京都のご婦人からのご注文品です。実印、銀行印、認印の3本揃いです。笹に”福ら雀”が愛くるしい表情です。
ラカッポからのコメント
山鹿さんは私と同じ深川生まれ下町江戸文化に深い造詣があります。家業を継いでいたので、”印刀(いんとう)”捌きも鮮やかで、他に見る作品とは違い、作品に深みがあり、デザイン、創造性に満ち溢れています。江戸からの伝統のエスプリを利かした”見立て(みたて)”や”洒脱(しゃだつ)”といった遊び心を反映する作品造りは、他を圧倒する凄みさえ感じられます。
現在”清澄(きよすみ)”という地区。江戸三大祭り深川八幡祭りの町内総代もしていて、神興を練り担ぐ姿は実に”粋”なもんです。正式印鑑に始まり、根付・小物に至るまで独自の3Dデザインを凌駕する作品を世に出しています。
現在55歳(2020年3月時)。職人としては一番膏(あぶら)の乗った時期です。お問合せの方は、一度お電話する事をおすすめします。