越後屋!!お主も”悪”じゃなぁ~
例年、年の瀬も近くなった頃、京都へ出張も兼ねて行きます。目的は翌年の干支の置物を事務所に飾る為です。令和3年の暮れは、丁度コロナ禍がやっと納まったので、この機会を逃すまいと行って来ました。いつも行く所は京都四条河原町交差点近く”田中彌”という人形店で、創業から200年を経ている老舗です。上品な牛ベコならぬ虎ベコを買って、店内を見廻っていますと、面白い人形に出くわしました。
今年の干支、虎ベコです。
もともと個別で売られていた大名役・代官役の人形と説明では、紀伊国屋文左衛門という事でした。共に鯛と小判(白地の焼物)にアロマオイルを差して部屋で楽しむ置物です。
この二体の人形を使って、ジオラマ化を想像して写真の様に組んでみました。
三宝の鯛の色付・チリメンの笹の葉・小判もこがね色に色付をしました。
賄賂・献金する材木商”越後屋”下心が満遍無く表れる顔、かたや手を耳にあててフムフムの仕種(役者ばりの”おとぼけ”表情がなんとも言えず)思わず笑いが吹き出してしまいます。
金屏風・毛氈(もうせん)等はすべて手造り・加飾です。これをフィギュアケースに入れて完成です。
紀伊国屋も奈良茂・冬木屋も江戸時代、今の大手建設会社、ゼネコンの役割として、大きな公共事業(橋・社寺普請)を請け負っていました。今でもゼネコン絡みの”黒い霧”は晴れる事がありません。
現代の木材商・銘木商は決して越後屋ではありません。
東京では京風とは異なり、江戸趣味小玩具を中心に、営業している浅草仲見世通りにある”助六(すけろく)”です。
売られていた神輿・山車を使った”深川八幡宵闇賑い(ふかがわはちまんよいみやのにぎわい)”の題、オリジナル飾りです。
皆様も街に出て散策してください。”木”に関連した”題材”がきっとあります。京・田中彌、江戸浅草助六共、本当にマニアックなお店です。