ステッキの長さを決める基準は、各ステッキ店が定める身長÷2＋2～3cm（靴の高さ）が一般的に判を押したように言われています。又、常識化されています。これはあくまで健勝者であって、日本社会の老齢化と共に、何処かしら年令から起こる身体の不具合箇所が発生します。整形医やリハビリの専門家は、上記基準より低めのステッキを奨める傾向にあります。しかし人により、悪い箇所がそれぞれ違いますので、あなたはこの形・この長さと医師から言われた事が無いと思います。まして断言は出来ないのが現状です。ラカッポでは、あくまでお洒落を追求したステッキデザイン・木質の杢目の現れ方に美の原点に重きを置いています。最近の介護用品との境が無くなった商品は扱っておりません。

ステッキの長さと雨傘の相関・関係を考える

写真①は、日本で販売されている傘です。

写真①：日本で販売されている傘とステッキの比較

• 「A」は皇族の方にも愛用されている有名傘店製の上等品です。総長さ900mm・ヒッコリーの手元・芯材、石突はオランダ水牛・絹100%・ハンドル巾（外外120mm）・総重量540g
• 「B」は一般的なワンタッチ傘です。比較的上物品です。ハンドル巾110mm・総長さ940mm・総重量500g
• 「C」は俗に言うビニール傘です。ハンドル巾105mm・総長さ950mm・総重量390g
• 「D」は俗に言うビニール傘です。ハンドル巾84mm・総長さ840mm・総重量380g
• 「E」は小学生用傘（黄色）です。ハンドル巾90mm・総長さ745mm・総重量300g
• 「F」は折りたたみ傘です。総長さ565mm・総重量260g

日本は1年の内約半分は、雨と言われています。どなたでも雨の日は傘を差します。傘は、雨を退け、雨・雪・日差しなどを体に当てない様にする為の大事なルーツです。傘を差している姿は、大曲りステッキを逆に振り上げた形に似ています。雨が止み傘を閉じ、地面に降ろした時、ステッキの持つスタイルと同じになります。皆様は傘の総長さを意識した事は無いと思います。雨傘メーカーも長い歴史の中で日本人に合った傘の長さを決めているからです。写真の傘を平均的な長さにしますと897mmです。特別な物を入れると約1000mm（折りたたみ傘、小学生用傘を除く）です。

日本人紳士（男）の平均身長が170cmとしますと、86cm＋2～3cmとなり、傘の平均と重なります。少し乱暴な言い方をすると、人によって身長が違い、手足の長さも当然違います。たとえば小学生の傘は大人でも使えますし、小学生は中学生が持つ大人の傘も使えます。幼稚園児は小学生用の傘も差せる訳です。

この事はある意味日本人が発明した下駄の考えに似ています。男女子供問わず、下駄は皆履けます。ステッキも長さに汎用性があっても良いと私は考えます。

写真②を御覧ください。一般に売られている傘の隣にラカッポのステッキを長さに関係無く置いてみました。写真右、小学生用の黄色い傘「H」の隣に、当社で言うバトンステッキ（最短長さ）「G」を置いてみました。傘と同じように長さの汎用性を御理解いただけると思います。

写真②：日本で販売されている傘とステッキの比較

ステッキの長さに対するラカッポからの提案

ラカッポでは、ステッキの長さを決めるのに立姿を鏡を見て頂きます。①一番が立姿、②ステッキを持って歩み出したステッキの動き③手に持った時の手の（掌）の感覚と続きます。その為、ラカッポでは、ステッキ店にある身長とステッキの長さを示す一覧表は置いていません。

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